コラム 『勘違い』

コラム 『勘違い』

弱冠21歳、気鋭の映像作家 安楽 悠作
コラム Vol.1『 勘違い 』

安楽 悠作
平成9年9月28日生まれ
父親の影響などで小学生の頃から洋画をよく見るようになる。
高校に入ると実際に自分でも何か創りたいと考え始める。
高校卒業後に高校の同級生であり、部活も同じだったメンバー数名で自主映画「ノイズキャンセル」を撮る。同作は第5回元町ショートフィルムフェスティバルに応募され、上映される。
平成31年、自主製作2作目となる「今を吐く」を撮影。
映像はもちろん、脚本や執筆など広く活動していきたいと述べている。
Twitter/@LuckyouSuck

『勘違い』

「オレ、久々にサラダ食べたわ〜」

そう言って伸びをしながら売り場に出てきたシマさんは、僕の二つ上の先輩にあたる。
あなたが10分休憩してくるわ、とバックルームに入るのを見送ったのは30分も前の話だ。

僕は高校を卒業したタイミングで、
この某コンビニエンスストアでアルバイトを始めた。
家から最寄り駅までのちょうど中間にある立地と、
普段からよく利用しているコンビニなら初めてのアルバイトでも身構える必要がなさそうだという安易な考えを持ってこれまた初めて書いた履歴書を提出したのだった。

それでも少しは緊張しながら、
青い制服に袖を通していた頃、
すでにシマさんはそこで働いていた。
後から聞くとシマさんも高卒のタイミングで、
そこでバイトし始めたというので歳と同じく丸々2年先輩になる。
なので、仕事はシマさんに教わった部分が多いし、当然感謝はしているのだが僕はシマさんが何か勘違いをしているように思えて仕方がなかった。

確かにウチのコンビニは、
お世辞にも大盛況というものではないし、
前述したように駅前にある店舗でもないので、
常にレジと接客に追われて忙しいということは稀である(決して僕がここをバイト先に選んだ理由ではない!)。

それでも、
ほとんどの仕事を一人でこなすのは骨が折れるし、
何より自分だけが働いているというのが面白くないのは
僕の気が短いせいではないはずだ。
「極上肉まん」と「62番」を聞き間違えた僕(これは僕が悪い)が、お客さん吐かれた舌打ちも、バックルームには届いていなかっただろう。

ただ、僕が勘違いしていると思ったのはそんなシマさんの“先輩っぷり”ではない。
「久々にサラダ食べた」と言う発言もシマさんのこう見えて少食体型からすれば別段意外ではなかったし、以前からビタミン不足を理由にCCレモンをがぶ飲みしていた姿からも容易に想像がつく。
だから僕がゴミ箱に捨てられた「サラダ」の入っていたであろう袋に目をやったのは、本当に何気なくだった。
そしてその袋の商品名にはこう書いてあった。

ーほぐしサラダチキン

ウィキペディア様によるとサラダチキンとは鶏の胸肉を蒸して薄く味付けしたもののことを言うらしい。
今や周知の事実ではあるが、
最近では、コンビニでもスーパーでも当たり前のように置いてあり、
低脂質低カロリーに加え高タンパクなことから、健康志向の人を始めとした多くの人から人気を得ている。
その程度なら知っていた僕は当然その時
「サラダチキンはサラダちゃうやん」と思った。
そして気になってサラダチキンのサラダとはなんなのか調べることにした。

結論から言うと、
“サラダ用”のチキンという捉え方でいいようだ。
そのままといえばそのままだが、少なくとも製造者が野菜と一緒に食べるためのチキンとして売り出したことは間違いなさそうだ。
元々は、岩手県の食品加工会社がサンドイッチの具材として開発したハーブ風味の鶏胸肉を単体で商品化したものらしい。

しかし、それは2001年と比較的最近のことである。
というのも“サラダ”と名前の付くものは、
他にも以前から存在するのである。
僕の知っているものではサラダ油や、
サラダ味のお菓子類がある。
多くのサラダチキンの味もそれらと近いのは言うまでもない。

ところでそれらを調べていると、
僕自身少し間違った解釈をしていたことに気づいた。
僕はどこかでサラダ=野菜と解釈してしまっていたが、
正しくは野菜などに調味料を足したものの総称を“サラダ”というのだ。
何を今更と思うかもしれないし考えてみればそうなのだが、僕は今までサラダが一つの料理の種類として意識したことがほとんどなかった。
つまり野菜でなくてもサラダというのはそういうわけだ。
これは僕の勘違いだった。

僕自身少し間違った解釈をしていたことに気づいた。
僕はどこかでサラダ=野菜と解釈してしまっていたが、正しくは野菜などに調味料を足したものの総称を“サラダ”というのだ。
何を今更と思うかもしれないし考えてみればそうなのだが、僕は今までサラダが一つの料理の種類として意識したことがほとんどなかった。つまり野菜でなくてもサラダというのはそういうわけだ。これは僕の勘違いだった。

僕自身少し間違った解釈をしていたことに気づいた。
僕はどこかでサラダ=野菜と解釈してしまっていたが、正しくは野菜などに調味料を足したものの総称を“サラダ”というのだ。
何を今更と思うかもしれないし考えてみればそうなのだが、僕は今までサラダが一つの料理の種類として意識したことがほとんどなかった。つまり野菜でなくてもサラダというのはそういうわけだ。これは僕の勘違いだった。

すなわち、サラダチキンは“野菜に合うように加工されたチキン”に変わりはないが、時としてそれはすでに“サラダ”であるのかもしれない。

とはいえだ。
あの時のシマさんが果たしてそこまで多様な意味でのサラダとしてサラダチキンを捉えていたか。
僕にはどうしてもそう思えないのだが、すでに就職されてバイト先を退職されたシマさんの真意を問うことはないだろう。
もしこれが僕の勝手な勘違いではなく、そして彼が現在も同じ勘違いを続けているとしたら、僕は彼の健康状態が心配で夜も6時間半しか眠れない。

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