CORONA as INSPIRATION 2人目はSoogyong Kimさんです!
![]() アーティストやクリエイターの『インスピレーション』をシェアし、社会にインスピレーションの連鎖を起こすことを目的とした企画です。 アーティストやクリエイターの「世界の見方が変わってしまったような経験」についてのショートインタビューが随時更新されます! |
暖かくて冷たい、優しくて寂しい、静かで物騒がしい。Soogyongさんの作品を観ていると、言葉で表しきれない感情に襲われます。
今回はそんなSoogyongさんへのショートインタビューです!
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[自己紹介をお願いします!]
19歳で、芸術系の学校で絵や物を作っています。
[芸術をはじめたきっかけを教えてください。]
芸術をしている人が多い家系だったので、小さい頃から影響をたくさん受けていました。
[Soogyongさんの作品は独特な色味とモチーフが特に印象的ですが、制作における大きなインスピレーションになったものを教えてください。]
長編小説の赤毛のアンです。孤児の赤毛の女の子が、十一歳から十六歳になるまでの成長を描いた物語です。
[名作ですよね。赤毛のアンは遠い昔にアニメで観た記憶があります。Soogyongさんはどのような作品として捉えていますか。]
主人公のアンは空想力が豊かな女の子で、詩的な言葉で花や月を愛でるシーンが多く、物語全体を通して風景描写が細かくされています。詩的な表現は時折痛いとか寒いとか言われるけど、詩にはその時見たものやそれに伴う感情の動きが端的に表現されていて、わたしはそれを想像するのが気持ちいいです。
[確かにまさに想像力みたいなものが1つのテーマですよね。それがSoogyongさんの制作にどんな影響をもたらしましたか。]
赤毛のアンを読んでから、散歩の時の匂いや質感や温度に敏感になったと思います。見知った道の散歩でも想像が膨らんでいき、例えば…ツルッとした形、有機的な曲線、ぐにゃぐにゃ歪んで反射した像、逆にマンションの直線的でミニマムな形などを、こうなったら面白いかな素敵じゃないかなと想像します。
想像は物の本来の形や用途とは全然違う方向に動いていくことも多く、形をイメージに沿って再構成したり、色や質感にその時々の感情を込めたりして作品ができていきます。
[改めてSoogyongさんの作品を見ると確かに突飛なモチーフというよりは、どちらかといえば日常的なものを感じ取ることの方が多いように思いました。]
そうです。なので本に書かれていることがそのままわたしのインスピレーションになったというよりは、アンの日々の目線を通して、身の回りの物に意識するようになり、インスピレーションを受けやすくなったように思います。
[なるほど・・・!自分だったらどの形が気持ちいいと感じるか、次街に出かけるときは考えてみようと思います。ありがとうございました!]